1. 脂肪吸引のダウンタイムは早く治るの?
お顔の脂肪吸引を考えるときに、必ずネックになるのがダウンタイムです。
二の腕や腹部、太腿の脂肪吸引では多少内出血やむくみが続いても衣服で隠せるので、職場や家でバレにくいのですが、お顔はそうはいきません。日本ではなかなか仕事を休めない人も多いので術後を考えるとハードルが高いかもしれません。
今回はお顔の脂肪吸引のダウンタイムの特徴、その対策について書いていきます。
2. 顔の脂肪吸引のダウンタイムの特徴と回復期間
基本的にダウンタイムで見た目に腫れるのは「頬」の脂肪吸引です。頬の腫れ(むくみ)は下に落ちるのに時間がかかるためです。顎下や首近くの脂肪吸引は見た目の腫れはあまりなく、内出血のみです。詳しくは別のブログでも書いていますが、基本的には脂肪吸引後は怪我をしたのと同じ状態です。皮下組織が傷ついて内出血や腫れが出ます。その後は傷ついた組織が治癒する過程で硬さや凸凹感ひきつれ感などが感じられるいわゆる、硬縮の期間がしばらく持続します。足をぶつけて青あざができた時と同じで、年齢が若い方が回復が早く、年配の方の方が回復は遅い傾向にあります。
3. 顔の脂肪吸引の術後の経過と症状!仕事への影響は?
3-1. 手術直後~当日
手術直後の内出血はあまりありませんが、唇や頬の内側に腫れがあります。 痛みは手術中に使用した麻酔の効果と感覚が鈍くなっている事であまり感じられません。 フェイスバンドを着用して帰っていただくため少し窮屈です。 帽子とマスクでフェイスバンドを隠してご帰宅いただきます。
少し口が開きにくい、口の中の腫れのせいでごはんは食べにくいかもしれません。 ゼリーやスープなど咀嚼が少なく食べやすいものがお勧めです。
3-2. 手術翌日~一週間
手術翌日はスッキリしていることが多いです。6か月後の完成の形に近くなっていることもあります。まだ組織がくっついていないので、フェイスバンドを外していると時間とともにむくみが強くなってきます。当院の手術では術後24~48時間はなるべくフェイスバンドを付けっぱなしにするようにお願いしています。シャワーは翌日からOKです。
土曜に手術したのであれば月曜の朝まではしっかり目にフェイスバンドを着用するとよいでしょう。なので、仕事を休めない方でも手術日を含めて2連休は欲しいところです。3日目からはフェイスバンドを外してマスクでお仕事や外出が可能ですが、外していると徐々に浮腫んでくる可能性があります。1週間程度は家の中で出来る時間はフェイスバンドの着用をお勧めしています。
痛みはそれほど強くないことが多く、ほとんどの方が痛み止めを飲み残しています。
3-3. 1週間~2週間目
触ると痛みがあったり、感覚が鈍い期間です。つっぱりや硬さなど硬縮の症状も強くなってくる時期です。
見た目はたくさん脂肪が吸引した人(頬だと20cc程度)は1週間程度で手術前より少しスッキリしているか、手術前と変わらないくらいの見た目になっています。一方で吸引量が少ない場合、部分的にデザインを整えるような手術をした人は見た目の腫れが長く続きます。実際に組織が治癒する期間にそれほど差はないのですが、見た目の違いには差が出ます。
3-4. 3週目以降
1か月もすると見た目の変化は完成の80%ほどです。正しい手術をしていても、硬縮の諸症状で一時的な凸凹が感じられる方もいます。逆に全く症状が無く、これで完成?と考えるような人もいますが、皮膚や組織は時間をかけて引き締まったり治癒していくので完成は6か月が目安となります。

4. 顔の脂肪吸引後の仕事復帰はいつから?早く治すにはどうしたらいいの?
4-1 最短で翌日出社するケース
翌日から出社しないといけない人は、フェイスバンドが十分にできない可能性があります。24~48時間は付けておきたいので、手術日の手術の時間はできるだけ午前中の早い時間がいいでしょう。フェイスバンドはギリギリまで外さず過ごしてください。枕も高くして、朝の顔のむくみを最低限にしましょう。フェイスバンドをはずとスッキリしているように見えますが、まだ組織はくっついていないので徐々にむくんでくることが予想されます。メイクと大きめのマスクで内出血やむくみを隠して、昼食なども一人で食べるようにすれば気づかれないかもしれません。美容クリニック勤務やリモートワークであればフェイスバンドを付けたまま仕事をしていても問題ないかもしれませんね。腫れを抑える方法として当院では治打撲一包という漢方薬を処方しています。クリニックによっては五苓散や柴苓湯を出すところもあるようです。ラシックスのような利尿薬は痛み止めのお薬などと併用注意だったり、腎臓に負担をかけるので自己判断では使用しないようにしましょう。
まだエビデンスが確立されていない話にはなりますが、エクソソームを脂肪吸引範囲に投与すると術後の腫れや硬縮が軽くなるようです。以前スタッフの脂肪吸引をした時に片側ずつエクソソームを使う使わないで比較したところ、見た目に明らかに左右差が出ていました。少しでも軽くしたい!とういう方は検討してもいいかもしれません。
4-2. 2~3日の休みが取れる方
2~3日お休みが取れる方は大丈夫でしょう。当院でも一番多いケースです。土曜に手術をして月曜朝まではフェイスバンド、そこから外してマスク着用で仕事に行かれるというようなケースです。濃い内出血が出ることは比較的少ないですが、黄色い内出血は3~4日で表面に出てきますのでいつもより濃い目のファンデーションやコンシーラーが必要になるかもしれません。たくさん量が取れた人は、見た目はあまり腫れていないように見えることも多いです。先述したように、枕を高めにして寝ること、塩分の多い食事は体に水分を蓄えてむくみやすくなるので、塩分は控えめの方がいいでしょうね。
4-3. 1週間程度休みが取れる場合
お顔の脂肪吸引で1週間は必要ないかもしれません。1週間時点でもうっすら内出血は残っていることも多いので、先述したようなメイクで隠すなどの工夫は必要になります。組織の癒着を促すために、フェイスバンドを長めに付けられると思いますが、つけっぱなしも注意が必要です。圧迫が強いと段差が残ってしまったり、つけている時間が長いと、フェイスバンドので皮膚荒れを起こすこともあります。同様に塩分は少なめにしていただいてむくみを最低限にしましょう。
5. ダウンタイムを早く治すための対策方法5選
5-1. マスク&メイク
大きめのマスクとメイクはダウンタイム対策に必須です。厚めのファンデーションやコンシーラーを準備しておくと良いでしょう。
5-2. 圧迫バンド
フェイスバンドはむくみ予防として必須ですが、圧迫が強すぎたり長くつけすぎてもいけません。1-2日はできるだけつけっぱなし、3日目以降は半日程度で良いでしょう。まれにフェイスバンドの化学繊維が肌に合わず、肌荒れになる人がいるので注意です。
5-3. 薬・サプリ・食事
怪我の回復を促進する漢方薬などがあります。治打撲一包や、むくみを取る柴苓湯、五苓散などです。当院では治打撲一包を処方しています。ラシックスなどの利尿薬はロキソニンや抗生剤などとの併用に注意しないといけない場合があるので、安易に自己判断で飲まないようにしましょう。食事は十分摂り、栄養のバランス良く食べることが大事です。むくみを考えると塩分は控えた方が良いでしょう。食事が偏りがちな人はマルチビタミンやマルチミネラルなどサプリで補うのも一つの手です。
5-4. 枕の高さ
寝るときの頭の高さは重要です。むくみは重力で下がりますが、心臓より高い位置に頭があるときはむくみが下に落ちやすい状態です。寝るときは普段より枕を高くして寝ると朝に顔のむくみは抑えられているはずです。逆に枕なしで寝た場合、朝のむくみは強くなりますので気を付けてください。
5-5. 冷やす・温める
怪我をした時には、急性期は冷やして落ち着いたら温めるのがいいと言われています。脂肪吸引も怪我をしたのと同じ状態ですので、術当日~翌日くらいの急性期は冷やして、それ以降は温めると回復が早まるかもしれません。温める時期は難しいところですが、4日目くらいからは温めるとむくみや内出血は早く引くかもしれません。インディバというトリートメントを勧められることも多いかもしれませんが皮下まで温められるので循環が改善し有効です。ただし最終的な仕上がりがより良くなるわけではありません。むくみや内出血、硬縮が早く改善するという効果です。インディバまでしなくても、入浴時に蒸しタオルなどを患部に当てて温めるのも有効です。
6. 施術前の方必見!顔の脂肪吸引に最適な美容クリニック選び
6-1. ダウンタイムを左右するドクターの技量
自分でできる対策について説明してきましたが、結局大きく左右するのはドクターの技術です。どのような器械を使っているか、どのような工夫を行っているか、レベルの高い麻酔管理を行っているのかなどです。脂肪吸引の器械にもいろいろあって、体に向いている器械からお顔に向いている器械など様々です。当院では、お顔の脂肪吸引に関してはベイザーを使用しています。余計な血管を傷つけないように組織を柔らかくしてかつ皮膚の引き締まりのいい器械です。超音波を当てた後は特注の吸引管を数種類使い分け、口横の狭い範囲のジョウルファットや、吸引が難しいとされるナゾラビアルファットやメーラーファットもデザイン可能です。また、麻酔管理も重要です。手術中の痛み刺激が強いと血圧が上がり出血が増えますし、麻酔が不十分だと患者さんの体動が大きくなり血管損傷などのリスクが上がります。トータルで細部にこだわらないといい手術は行えません。
6-2. 術後のサポート
手術後、家に帰ってから心配に思われたり、体調不良を感じる方がいらっしゃいます。当院では24時間つながるホットラインを用意しており、帰宅後何かあれば直接ドクターが対応します。万が一、病院への受診が必要な場合には、病院の検索や病院到着後の担当医師とのやりとり、手術の内容を書いた診療情報提供書などを迅速に共有し可能な限りサポートします。
7. 【症例写真】実際のビフォーアフター
7-1. 頬・顎下・ジョウル・メーラー・ナゾラビアル含むフルフェイスの症例


頬の正面、頬の側面、口横、顎下とすべての範囲の脂肪吸引の症例です。
頬の正面(ナゾラビアルやメーラー)が適応になる方は多くありませんが、頬骨のボリュームや上顎骨の形状を見て脂肪を減らしていいかどうか慎重に判断する必要があります。
7-2. 頬の症例

頬は顔の輪郭に最も影響のある部位です。この部位の量が取れると激変という箇所。皮下脂肪以外の要素としては咬筋や骨の影響もある部位です。噛み癖で咬筋に左右差があったり、歯ぎしりなどの癖で咬筋が大きいタイプの人はボトックスを併用するとより効果的です。
7-3. 顎下の症例

顎下は顔と首の境界を決める部位です。顔と首の境界がぼやけている人は効果が大きく、境界がはっきりすることで顔が小さく、首が長く見えるようになります。
8.ダウンタイムを早く治すためにしっかりと知識を身につけよう!
8-1. ダウンタイムを最小限にするカギ
一番はドクターの技術です。熟練したドクターは最小限のダメージで手術をすることができますし、手術に使用する器械にもこだわっています。また、質の高い麻酔で血圧をコントロールすることも手術中、手術後の出血を最小限に抑える上では重要な要素です。Lipo Clinic のお顔の脂肪吸引は、余計な組織を傷つけずかつ皮膚の引き締めも狙えるベイザー脂肪吸引を採用し、難易度の高い脂肪吸引後の修正も数多く行っており、さらに麻酔科医による質の高い麻酔にもこだわっています。10年以上脂肪吸引を専門に行ってきた院長は、他ではあまり見ることのできない数年単位の超長期の経過を追った症例もお見せすることができます。直後の映えだけではなく、将来に渡って美しいが持続する手術をご提供しています。
8-2. 術後のケアと仕事中の工夫
術後のダウンタイムはご自身の努力で軽減させることも可能です。
圧迫の期間を設け、バランスの取れた食事とり、アルコールやたばこは控え、枕を高くしたり数日後からは温めることで治癒が促進されます。1か月以内のマッサージは逆効果になりダウンタイムを伸ばす可能性があるのでお勧めしません。
仕事はリモートワークがベストかもしれませんが、出社する場合にはメイクを工夫してマスクができるといいですね。
8-3. まずはカウンセリングへ
この記事を読まれてご興味を持たれた方はお気軽にカウンセリングにいらしてください。
換えのきかない1つしかない大事なご自身の体のことです。「安全に手術を行っているか」、「医師の技量は十分か」、「長期的なフォローがあるか」を気にしてください。